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2019-03-26 (Tue) 23:21

医療保険は入るべき?~結論はやはり未加入が正解でした~

これまで医療保険の加入の有無について
「医療保険は加入の必要なし~貯蓄の方が明らかにお得~」
「医療保険について~他の保険とのリスクの比較~」

にて基本的には加入の必要はないものの
「医療保険の先進医療特約には入った方が良いという訳について」
で紹介したように先進医療については自費での負担が高額になることからこちらの特約は入る価値があるという説明をさせていただきました。

ではそれを踏まえたうえで平成29年の厚生労働省発表のデータを基に
「医療保険に入るべきなのかどうか」
について改めて検証してみることとしました。

まずは厚生労働省患者調査の結果を基に20歳から表の到達年齢までの平均入院回数と日数、その場合支払われる保険金を計算してみました(表1)。
到達年齢入院回数入院日数保険金
手術分
保険金
入院分
900.93590000175,000
951.355130000275,000
1001.769170000345,000
※入院日額5,000円、手術手当金10万円、1入院あたり手術1回として計算

次に100歳まで医療保険に入った場合の費用の総額を計算してみます(表2)。
加入年齢楽天生命アクサアクサ
60歳払い込み
20歳1,243,200 696,000 495,360
30歳1,398,600 814,800 571,320
40歳1,609,200 972,000 669,600
50歳1,827,000 1,215,000 797,640
60歳1,999,200 1,564,800
※アクサは入院5,000円、先進医療特約あり、手術特約なし

※2019/3/28追加
一方で医療保険に加入している場合
「生命保険料控除」
があります。これにより税金が還付されるわけですが、それぞれの医療保険に加入していた場合の100歳までの還付金の合計が下記になります(表3)。
加入年齢楽天生命アクサアクサ
60歳払い込み
20歳203,400 121,800 98,304
30歳211,830 139,680 103,698
40歳210,100 149,400 98,220
50歳200,485 157,200 67,941
60歳170,970 154,240
※所得税は60歳までは10%、60歳以降は5%で計算しています。

100歳までに支払う医療保険総額(表2)から生命保険料控除(表3)と支払われる保険金の平均(表1)を差し引いた金額を下記に示します。
加入年齢楽天生命アクサアクサ
60歳払い込み
20歳524,800 229,200 52,056
30歳671,770 330,120 122,622
40歳884,100 477,600 226,380
50歳1,111,515 712,800 384,699
60歳1,313,230 1,065,560
※アクサ生命は手術特約はなしなので入院分の還付のみを試算に組入

このように100歳までにかかった保険総額に対して、
「還付される金額は低い」
ということがわかります。加入する年齢や保険の種類にもよりますが、基本的には
「医療保険加入よりも貯蓄が有利」
であることがよくわかります。

そのような状況の中でも
「若いうちに保険に加入」
「最低限の補償内容に加入」
「出来れば60歳払い込みにする」

ということができれば、総支払額を抑えることができますので、こういった状況であれば
「低コストで先進医療特約を追加できる」
ので条件次第では医療保険に入るのもありなのではないかと思います。

逆にそれ以外の条件であれば、総支払額がどんどん増えていって
「先進医療特約にかかるコストが高すぎる」
ということになりますので、先進医療が自費になるリスクを負っても
「保険より貯蓄に回した方がメリットが大きい」
と思います。

次回の記事は最後のおまけとして私の加入している医療保険での試算結果をご紹介したいと思います。
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Last Modified : 2019-03-28

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私の回顧録?
Kurosukeさん、こんにちは。


医療保険について、深い考察はすばらしいです。
個人的に、私も保険よりも貯蓄だと思います。
保険会社の高給な社員の方々を支えるためには、必然的に期待値は低くなります。

でも、その期待値の低さに気付く人は稀です。多くの日本人は気付きません。
宝くじより低いでしょう。

日本で、株式や投信などに投資している人の割合は20%位らしいです。それ以外の80%の人は、定期預金に積立などをしています。そのような方にとっては、単利での思考になり、複利でファイナンスを考えるのは稀です。

私も複利の効果やインデックスなどの確実な投資方法に気付くというか、腑に落ちるまでに時間がかかりました。
(つまり、複利の運用が理解できないから、単利でコストを下げるための保険に入ってしまうわけです)

そのため、妻は15年前から貯蓄型の医療保険をやっています。
7000円/日の保険金がおりる保障が15000円/月ほど掛かります。
返戻率は15年で85%位ですから、
18万×15年=270万支払って、解約すると230万ほど返ってきます。

差額を実際の保険料として考えると、
40万/15年=2.6万/年となり、掛け捨ての保険と比べると高くないように感じます。

1入院1000日、通算1000日まで対応し、手術給付金も出ます。過去に2度ほど、手術で入院をしていますから、元は取っているかもしれません。

仮にあと10年続けると、90%の返戻率になります。
450万支払って、405万戻ってきます。
45万/25年=1.8万/年の保険料
60歳で月1500円の医療保険は破格です。
(ただ、このような保険は外資系の保険会社で15年前のものですから、現在はないかもしれません)

一方、亡くなった父は、うつ病で1年ほど入院し、退院後1年ほどして、また、1年ほど入院をしていました。そのため、医療保険の元は完全に取りました。

でも妻のように保険料が安いとか、父のようにたくさん保険金をもらうということを喜ぶ事は本末転倒です。

仮に、妻の例で毎月15000円を3%の複利で25年間運用したら、450万の元手で217万の利息がつきます。仮に5%なら、430万です。
明らかに保険よりも運用の方が有利です。
医療保険で治療するよりも病気にならない生活を送るべきなのです。

父の場合も、うつ病の原因はお金の問題でしたので、それで悩まないように、金銭的に余裕が持てるようになることが重要だったと思います。

私も、Kurosukeさんがおっしゃっるように、多くの日本人が早く、運用の価値に気付き、ゆとりのある人生を送ってほしいと思います。

逆に、運用をして世界の物価水準(成長スピード)について行かないと、本当に貧乏になってしまいます。
日本人の8割がいまだに、定期預金とか、タンス預金とかしているようではダメです。
もう、日本の国も、日本人もお金持ちではありません。海外との差も開いていますし、日本国内の格差も広がっています。それに気付かないといけません。
ピケティのr>gなのです。

でも、対策は簡単で、携帯料金と保険料を削減して、それをIDECOやNISAでインデックスに分散投資するだけです。(もちろん、RS投資でもok)、ウエルスナビでもいいです。それだけで、10年後、20年後の人生は変わって来るんですけどね。

また、楽天ポイントやdポイントなどのトークンも、あなどってはいけないと思います。消費で利息が付くわけですから。

Kurosukeさんは、すばらしいです。保険の話、携帯の話、ポイントの話、運用の話、節税の話、など全部調べて実践していますから。

私も、経費削減は本当にいろいろ考えましたから、わかります。

長文、乱文で失礼しました。
2019-03-28-03:30 ザビエル
[ 返信 * 編集 ]
ザビエル様へ
ザビエル様

お気持ちのこもったコメント大変ありがとうございます。
またお褒めいただきまして、大変光栄です。
私は趣味が高じてやっているので楽しくやっているのですが、一般の方からしたらここまでやると、ケチくさいだとか乞食だとか思われる方も少なくないのかなと思います。

私としてはそのように思われても気にはしませんが、ちょっとやり方を変えるだけで節約効果があるものも多いので、そう思わずに一つでもいいから実践してもらえればなと願っています。ザビエル様の様な感性をお持ちの方はとても珍しいと思いますが、私にとっては共感していただける数少ない貴重なお方です。

金持ち父さん貧乏父さんという本をご存じでしょうか。この本に記載の様に、どうやら世の中は金の話をするのは汚いという観念に縛られていて、お金の話をするくらいなら、がんばって勉強していい会社に入ってお金をがんばって稼ぐというのが美徳になっています。これが世の中の人のマネーリテラシーが低い要因となっているのですが、ザビエル様も感じておられるように、マネーリテラシーの有無で老後の生活は大きく変わってくると思います。この辺を変えていくのが私のこのブログでの当面の目標なのかなと考えています。

ザビエル様の医療保険のお考えとても参考になります。
積立型の医療保険はよい選択肢ですね。確かに積み立て部分を自身で運用に回した方がリターンは大きいとは思いますが、投資アレルギーをお持ちの方にとっては、賢いお金の使い方について学ぶ機会にもなるいい保険だと思います。ざっと調べた限り今はこういう保険はなさそうですが、補償内容も良さそうですし、もしあれば加入をおすすめしたい保険です。

それにしても日本人の投資割合は20%ですか。少ないですね。本当にマネーリテラシーを高めるようなことをしないと海外に差をつけられてしまいそうです。ただザビエル様含め我々の様な人間が多くなってしまうと、マネーリテラシーの低い人を相手にしているビジネス(保険や投資信託や不動産勧誘)はすべて破綻してしまうでしょう。私はそれでいいとおもいますが、困る人も多数いますので、そういった意味では日本のためにいいのか悪いのか微妙なところですね。

今回も楽しいお話ありがとうございました。
またお時間のあるときにコメントいただければ幸いです。
今後ともよろしくお願いいたします。
2019-03-28-15:42 Kurosuke
[ 返信 * 編集 ]
Kurosukeさんは、マメですね。
Kurosukesasさん

株主優待獲得、おめでとうございます。
マメさに感心です。

さて、
>ケチくさいだとか乞食だとか思われる方も少なくないのかなと思います。

私はそうは、思いません。必要なところにお金を使い、無駄を無くすのは当然です。見栄を張る必要はありません。
また、経費削減を考えるのは面白いですね。
ケチると言うより、お値打ちに購入することを楽しむ感覚ですかね?

携帯電話は確かに、「携帯乞食」と言われますが、料金体系を理解して、携帯販売の盲点をついた者が勝ちです。
やりたくてもやれない人はたくさん居ます。

私も、Kurosukeさんのおかげで、格安に利用できました。また、友人の携帯料金削減に協力して、とても喜ばれました。

先週まで、母用にSBのSIMをsimロック解除したドコモのガラケーに入れて使ってました。SBの端末は未使用で売却したので、通算すればタダみたいなものです。
この回線は、ドコモにMNPして、一括0円のらくらくホンと、ポイント2万円分をGETしました。ドコモWITHの機種なので、シェアを組んで、かけホライトで、1100円/月くらいです。あとは、LINEの無料通話を教えれば、OKです。

今後は、端末価格と、通信料が別になるとのことですが、どうなりますかね?


また車についても、私は好きだから手放せませんが、手放せばお金は確実に残ります。
使う頻度にも因りますが、タクシーや、カーシェアで代替可能です。

「金持ち父さん、貧乏父さん」は読みましたよ。
要は資産を増やして、その資産から生まれる収益で、さらに資産を増やすということですね。

私にとっては当たり前だったので、この本がベストセラーになった意味がわかりませんでした。
でも、多くの人にとっては、資産から資産が生まれるのは、画期的だったようですね。
マルサの女のコップの水の話も有名です。


私の実家は、サラリーマンではなく、ずっと商売をしていたので、お金の話は普通でした。
汚いと思ったことはありません。ただ、祖父や父は勤労所得を美徳と考えていましたが、勤労と株の両方で儲けた叔父が私のメンターです。
「いやしい、汚らわしい」とか言う人に限って、実は関心があるけど、「無知」で困っていると思います。
個人的には、金融やファイナンスの授業を中学くらいからやった方がいいと思います。
そうすれば、家計に眠るお金が市場に出回り、結果的に景気が良くなります。


積立型の保険ですが、デメリットはいくつもありますから、おすすめはできません。私は無知で入ってしまっただけです。
・保険料が高い
・保険会社の破たんによる、積立金の減額リスクがある
(アリコ、日産生命、千代田生命など)
・自由に積立金を使えない(契約者貸付で利息がとられる)
などの問題がありますから、やめた方がいいです。
生命保険に入るなら、掛け捨てが良いです。
先日、事業者向けの損金計上の生命保険が問題になりましたから、傾く会社もでてくるかもしれません。

>マネーリテラシーの低い人を相手にしているビジネス(保険や投資信託や不動産勧誘)はすべて破綻してしまうでしょう。

それで良いと思います。だます商売はなくなって当然ですが、なくならないでしょう。
それほど、日本人のFinancial literacyが高くなるとは思えません。


さて、週末のF1は、ホンダは勝てますかね?
2019-03-30-01:38 ザビエル
[ 返信 * 編集 ]
Kurosuke
ザビエル 様へ
ザビエル 様

いつもコメントありがとうございます。
自分の興味があることのみにマメなので、嫁さんからはそのマメさを家事に費やしてほしいとたまに言われたりします。ノーリスクにしては割りはよい方だとは思います。ただ手間のわりにリターンは少ないので、他に興味が移ったらやめてしまうかもしれません(笑)

確かにケチるというよりも楽しくてやっている感じです。現状の仕組みの中で、どこに盲点があって人より安く買えるのかなんてのを考えるのが好きなんだと思います。ザビエル様の意見に同感です。

携帯については私も先日義理の母のガラケーを機種変0円でドコモwithのスマホにしてあげたのですが、なんで0円??ってな感じでした。ガラケーでパケホに入っていたので、withの分料金が安くなって喜んでました。ちなみにwithが0円のとき同僚の何人かにも勧めてみたのですが、やっぱり変えませんでした。車もそんなに私と給料が変わらないのに何台も持っている人もいます。価値観は人それぞれなので何とも言えないのですが、それではお金がなくても仕方がないと思ってしまいます。こういう人もザビエル様のおっしゃる通り「関心」はあるんだと思いますけど「無知」で困っているんですよね。

ザビエル様の叔父様は金持ち父さん側の人だったのですね。身近にそういう方がいるとよかったなと思います。私は身近にいなかったので、こういった価値観に気づいたのは「金持ち父さん、貧乏父さん」のような本を読んでからだったかと思います。サラリーマン家庭だとこういった考えは新鮮だと思います。

積み立てにも確かにリスクはありますよね。ただ現金で寝かしている人には積み立てのもありかなと。投資アレルギーの人は多くても保険アレルギーの人は少ないですからね。マンションの修繕積立金も定期預金で寝かせています。失ってはいけないお金だとは思うのですが、積み立て保険くらいには入ってもいいんではないかと思う時もあります。

まぁそんなこんなでマネーリテラシーは高くならないので、金融ビジネスもなくならないですよね。手数料ビジネスいつまで続くんでしょうかね。損金計上の保険がでてくるあたり、保険会社も結構疲弊しているのかもしれません。

F1は最近は見ないのですが、ホンダはまた復帰したのですね。F1は受験勉強をしていた頃深夜にやってて、つい見てしまったことをよく覚えています。私はサッカーが好きでDAZNを契約していますが、F1もものすごくチャンネルが多いですよ。ドコモ契約者なら安く契約できるので良いかもしれません。F1も今週見てみたいと思います!
2019-03-30-13:47 Kurosuke
[ 返信 * 編集 ]
期末なので、そろそろ仕事します。
Kurosukeさん

>機種変0円でドコモwithのスマホにしてあげたのですが、なんで0円??

機種変0円はいい案件ですね。契約だけして、SIMを元に戻すだけで、1500円値引きですし、その新品の端末は売却すればよいのに。同僚の方、残念でした。


>叔父様は金持ち父さん側の人だったのですね。
それは、考えたことはなかったですが、そうとも言えますね。合理的な思考をする人です。
一方、父は総領の甚六で、ダメダメでした。父の無計画というか、知識不足による多額の借金に苦労しました。
マイナスの複利パワーを止めるのは、大変でした。
それによって、Financial literacyがついたわけですが。(笑)
とにかく、元金を早く減らさないといけないので、私は「ケチ」な生活でした。(笑)

>ホンダはまた復帰したのですね

実は、私も特別、F1のファンではないのですが、、、

2015年にホンダは、かつての常勝パートナーだった名門マクラーレンと組んでF1に復帰したのですが、まったく勝てませんでした。
しかし、去年から、他のチームがパートナーとなり、さんざんマクラーレンに苦しめられた恨みを、返しつつあるところです。韓流ドラマを地で行くのような展開で今年は特に面白いです。ネットでそのあたりのことを頭に入れて、DAZNで見たらたのしいと思います。
2019-03-30-15:45 ザビエル
[ 返信 * 編集 ]
Kurosuke
ザビエル 様へ
ザビエル 様

お忙しい中、返信いただきありがとうございます。

この機種変0円は大きなことではないと思いますが、何でも一歩踏み出してやってみるということが大事なことだったりするのですが、なかなか理解は難しいようです。以前別の人に住宅ローンの借り換えも提案したことがありましたが、めんどくさいからいいとおっしゃっていました。その面倒なことをやるだけで数百万の違いが生まれるのになぁなんて思ってしまいます。

ザビエル様は、ご自身でいろいろとご苦労をされていまして、良いことばかりではなかったと思いますが、知識をつけることができたのは良かったですよね。

今のF1はそういう感じになっているのですね。韓流ドラマというか私は下町ロケットを思いだしました。ただ予選をちょっと見た限りでは上位が強そうでドラマのように大逆転!という形はなかなか難しそうですね。

またお時間のある時にコメントいただければ幸いです。
今後ともよろしくお願いいたします。
2019-03-31-15:26 Kurosuke
[ 返信 * 編集 ]