前回の記事
「住宅ローンを借りる際の銀行の選び方(1)~手数料比較編~」
では住宅ローンを借りる際の手数料は主に3パターンあるということを説明いたしました。
このパターンのうちぱっと見てわかるのがパターン3の
「新生銀行の手数料が明らかに安い」
ということがおわかりになるかと思います。しかし前にも述べたとおり新生銀行は他行に比べると金利が若干高めになっております。
そこで今回は
「新生銀行が最もお得なケース」
というのを紹介したいと思います。
まず以前紹介したそれぞれのタイプ別の手数料を示します。
【1000万借り入れる場合の手数料】
(事務手数料とローン保証料の合計)
タイプ1:21.6万(2.16%)
タイプ2:23.8万(32,400+206,110)
タイプ3:10.8万
です。新生銀行(タイプ3)がお得な点は借入額が多くなったとしても
「手数料が一定の金額で済む」
という点です。タイプ1と2は借入額のなん%という形を取っているので借入額が多くなるほど手数料の点では
「新生銀行が有利になる」
といえます。
次に金利が異なることで総支払額がどの程度変わるのかを示したいと思います。
【1000万を35年で借り入れた際の完済までの総支払額】
この結果からざっくり計算すると
「10年で完済の場合は金利0.1%につき9万の差」
「20年で完済の場合は金利0.1%につき15万の差」
「35年で完済の場合は金利0.1%につき20万の差」
になります。
そしてこの2つからいえることが新生銀行が他行と比較してがお得な場合というのは、当たり前のことなんですが
「手数料の抑制額が金利が高いことによる総支払額差よりも大きい場合」
ということです。
そしてこれを示すために金利が新生銀行の方が0.1%と0.2%高い場合で、借入金額と完済年数別の総支払額差と手数料差を示したいと思います。
【新生銀行の金利がタイプ1の銀行より0.1%高い場合】
【新生銀行の金利がタイプ1の銀行より0.2%高い場合】
このように新生銀行(タイプ3)の金利がタイプ1よりも0.1%高かったとしても
「借入額1000万の場合は10年完済」
「借入額2000万の場合は10年完済と20年完済」
「借入額3000万の場合は10年完済と20年完済」
の場合はタイプ3の新生銀行の方が有利ということになります。一方金利差が0.2%の場合は
「借入額3000万の場合の10年完済」
しか新生銀行が上回る部分がなく、0.2%の金利差であればタイプ1や2が有利になります。
そして実際の新生銀行(タイプ3)と住信SBIネット銀行(タイプ1)の2015年1月の金利差が以下の通りです。
これを見るとわかるように新生銀行と住信SBIネット銀行は
「変動金利は金利差が少ない」
「固定金利は金利差が大きい」
ということがわかると思います。
というわけで結論としては
「変動金利の借入れなら新生銀行がお得」
ということがいえるかと思います。
ただ実は変動に関してもタイプ1のイオン銀行が
「0.57%と低金利」
なのでこれと比べると、新生銀行の方が損という場合も出てくる可能性はあります。
このように手数料が安い新生銀行ですが、金利が高いこともあってあまりお得感がないという結果になってしまいました。ただ金利差は今後変わっていくと思うので、新生銀行が得になる場面である
「借入額2000万以上、完済期間20年以下で金利差0.1%以下」
ということを頭に入れておくことは損ではないと思います。
さて次はタイプ1とタイプ2の比較をしてみたいと思います。
「住宅ローンを借りる際の銀行の選び方(1)~手数料比較編~」
では住宅ローンを借りる際の手数料は主に3パターンあるということを説明いたしました。
このパターンのうちぱっと見てわかるのがパターン3の
「新生銀行の手数料が明らかに安い」
ということがおわかりになるかと思います。しかし前にも述べたとおり新生銀行は他行に比べると金利が若干高めになっております。
そこで今回は
「新生銀行が最もお得なケース」
というのを紹介したいと思います。
まず以前紹介したそれぞれのタイプ別の手数料を示します。
【1000万借り入れる場合の手数料】
(事務手数料とローン保証料の合計)
タイプ1:21.6万(2.16%)
タイプ2:23.8万(32,400+206,110)
タイプ3:10.8万
です。新生銀行(タイプ3)がお得な点は借入額が多くなったとしても
「手数料が一定の金額で済む」
という点です。タイプ1と2は借入額のなん%という形を取っているので借入額が多くなるほど手数料の点では
「新生銀行が有利になる」
といえます。
次に金利が異なることで総支払額がどの程度変わるのかを示したいと思います。
【1000万を35年で借り入れた際の完済までの総支払額】
利率 | 10年 | 20年 | 35年 |
0.90 | 10,810,294 | 11,361,063 | 11,661,270 |
1.00 | 10,899,492 | 11,515,471 | 11,855,999 |
1.10 | 10,989,027 | 11,670,992 | 12,052,743 |
1.20 | 11,079,011 | 11,827,873 | 12,251,496 |
1.25 | 11,124,163 | 11,906,803 | 12,351,624 |
この結果からざっくり計算すると
「10年で完済の場合は金利0.1%につき9万の差」
「20年で完済の場合は金利0.1%につき15万の差」
「35年で完済の場合は金利0.1%につき20万の差」
になります。
そしてこの2つからいえることが新生銀行が他行と比較してがお得な場合というのは、当たり前のことなんですが
「手数料の抑制額が金利が高いことによる総支払額差よりも大きい場合」
ということです。
そしてこれを示すために金利が新生銀行の方が0.1%と0.2%高い場合で、借入金額と完済年数別の総支払額差と手数料差を示したいと思います。
【新生銀行の金利がタイプ1の銀行より0.1%高い場合】
借入額/完済年数 | 10年 | 20年 | 35年 | タイプ1と3 の手数料差 |
1000万 | 9万 | 9万 | 15万 | 20万 |
2000万 | 18万 | 18万 | 30万 | 39万 |
3000万 | 27万 | 27万 | 46万 | 58万 |
【新生銀行の金利がタイプ1の銀行より0.2%高い場合】
借入額/完済年数 | 10年 | 20年 | 35年 | タイプ1と3 の手数料差 |
1000万 | 18万 | 18万 | 31万 | 40万 |
2000万 | 36万 | 36万 | 62万 | 79万 |
3000万 | 53万 | 53万 | 93万 | 118万 |
このように新生銀行(タイプ3)の金利がタイプ1よりも0.1%高かったとしても
「借入額1000万の場合は10年完済」
「借入額2000万の場合は10年完済と20年完済」
「借入額3000万の場合は10年完済と20年完済」
の場合はタイプ3の新生銀行の方が有利ということになります。一方金利差が0.2%の場合は
「借入額3000万の場合の10年完済」
しか新生銀行が上回る部分がなく、0.2%の金利差であればタイプ1や2が有利になります。
そして実際の新生銀行(タイプ3)と住信SBIネット銀行(タイプ1)の2015年1月の金利差が以下の通りです。
種類 | 新生銀行 | 住信SBI | 金利差 |
変動 | 0.73 | 0.73 | 0.65 |
5年固定 | 1.00 | 1.00 | 0.49 |
10年固定 | 1.25 | 1.25 | 1.00 |
15年固定 | 1.40 | 1.40 | 1.23 |
20年固定 | - | - | 1.58 |
これを見るとわかるように新生銀行と住信SBIネット銀行は
「変動金利は金利差が少ない」
「固定金利は金利差が大きい」
ということがわかると思います。
というわけで結論としては
「変動金利の借入れなら新生銀行がお得」
ということがいえるかと思います。
ただ実は変動に関してもタイプ1のイオン銀行が
「0.57%と低金利」
なのでこれと比べると、新生銀行の方が損という場合も出てくる可能性はあります。
このように手数料が安い新生銀行ですが、金利が高いこともあってあまりお得感がないという結果になってしまいました。ただ金利差は今後変わっていくと思うので、新生銀行が得になる場面である
「借入額2000万以上、完済期間20年以下で金利差0.1%以下」
ということを頭に入れておくことは損ではないと思います。
さて次はタイプ1とタイプ2の比較をしてみたいと思います。
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Last Modified : 2015-01-28